11ページ目 不動産の売却は簡単にはいかない


相続が始まると、
まず「財産を整理」
していくことから始まります。

換金性が高いものなどは、
査定に出したり、
(自動車・バイク・
壺などの骨董品など)

叱るべき方法で
処分をしたりできますが、


1番大変なのは
不動産ではないでしょうか?

不動産は、まさに
その人そのものであり、

思い入れやさまざまな
立場からの感情が
所有者の死後も
残っているからです。


子供の頃、一緒にご飯を
食べた思い出や、

お庭で遊んだ事、
柱に刻んだ身長を記した印や
故人が亡くなる直前まで
使っていたものなど、

思い出がぎっしり
詰まっているものです。


しかしながら相続財産の中で、
現金や、すぐに換金可能な物
(預貯金や株式財産、金など)

よりも不動産価値が高いという
ケースは多くあるようです。


そうなると
どういった事が起きるかと
言いますと、


①相続人の中の誰か独り
(もしくは1世帯)
 がそこに継続して住む事を決め、
 
 他の相続人へは住む者が
 不動産価値を計算し、
 それ相応の金品(現金等)
 を支払う。


②誰もその不動産へは
 住まずに売却をし
 その売却金額を 

 相続人で当分で受けとる。


主にこの二つの選択肢になると思います。


しかしながら このどちらになっても
難しい選択を迫られる事になります。


まず①を選択し、
そこに今後住まう者が
他の相続人に支払うほどの
資産を持っていれば良いのですが

かなりの高額になるため
(その家屋の価値によりますが)

一括ですぐに即金で支払うのは
難しいかもしれません。

また、その不動産に
住みたいという者が、
複数人いた場合も、

遺言書がなければ、
当人同士で相談をする
必要があり、「正解のない問題」
解決するため苦労する
場合もあります。


では②を選択すれば
すんなり解決できるのか?

と思いますが、
そうは問屋が卸しません。

前述したとおり、
故人の遺品も残っていますし
親戚の中には売却に反対するものは
必ずと言っていいほど出てきます。

思い入れ」

というプライスレスな価値
持ってしまっている以上、
お金に変えて分ける選択肢を
拒む人の気持ちが強く出るのです。

売却には全員の
「意見の一致」が必要ですし、

・自宅内の家財の片づけ
 などをどうするか?

・売却までの維持管理は
 誰が担当するのか?

・売却額はどのくらいが妥当で
 どこの不動産に頼むかなど

 もめる可能性は数多くあります!


このように、
不動産問題はとても難しく 

「全員満足の結果」が
得られることの方が
少ないのではないでしょうか?


私自身の体験談を話しますと
二回ほど不動産に関しての
取りまとめをしました。


1回目は実母の死去後、
母が生前立てた
不動産が残りました。

兄弟は三人 
私は社会人で既婚
弟は社会人で独身
妹は学生で独身(高校生)

の状態でした。

一軒家なので
既婚の私が住む事が妥当だと
兄弟で話合い
(近所付き合いなども考えると
 独身や未成年では
 難しい事もあるため)

私が自宅を相続し、
のちに兄弟二人には、
固定資産税から算出した
当時の不動産の価値から
三等分した額を支払いました。

あまり争わずに済んだのは、
私と嫁が中心となって
全ての諸手続きを行った事が
大きかったと思います。

葬式や相続、
その他の手続き全般を私が
行う代わりに、

不動産に誰が住む住まないの
選択権は譲ってくれた
形となりました。


二回目は伯父と
祖母が同居していた
不動産の処分です。

伯父が他界した後、
残された祖母
(離婚していたため独居)

がその不動産に住む予定でしたが、
軽度の認知症もあり、独りでの生活は
困難と判断し、

祖母は私の自宅近くの
老人ホームへ入所してもらい、
不動産は、私が家財を片づけ
不動産屋さんに売却をしました。

このケースだと 
「せっかく息子が
立てた不動産を
売却するなんて酷い!」


などの意見が親戚で多くでて
私も強くバッシングされました。

ただその親戚は特に知識もなく、
協力もしてくれない方が
ほとんどでした。

そのため、反対意見は
ありましたが、
不動産は売却する事
にしました。

(当時、空き家に
長期間しておくと放火を
されたりするとの話も
ありました。)


このように、
それぞれのケースによって
さまざまな形があるのが
不動産の相続だと思います。


なので 財産としての不動産は、
残す側がしっかりとその後の管理者を
(住まう者)を指定したり、

可能であれば
元気なうちに売却をして現金化し、
賃貸や高齢者が住まうアパートに
移動するのも1つ案ではないでしょうか?


せっかく立てた不動産で
残された家族が争うのは
悲しいものです。


私もこの経験から、
今住んでいる不動産は
私が元気なうちには
売却する事を
すでに検討しています。

(子供がまだ小さいので
社会人なる頃をめどに)


今回は以上です
ではまた


宜しければ
感想などコメント欄に
一言いただけると嬉しいです!

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