54ページ目 「墓じまい」について質問してきました!

あなたは、「墓じまい」
という言葉を
ご存じですか?

本来お墓とは、先祖代々、
亡くなられた方がそこへ入り、
永年に渡り供養を続けて行くものですが、
さまざまな諸事情によって
その供養が難しくなる場合
があります。

その際にお墓から遺骨を取り出して、
墓石は撤去し、新たな場所に移すか
その他の方法によって供養する
方法の事を言います。

今回は、墓じまいの
基本的な知識
についてと、

私が日頃お世話になっている
民間霊園の管理者の方と
お墓を立てていただいた
所の店舗の方より
「墓じまい」について
話を聞いてきました
ので、
そのことについて書いていこうと
思います。

ざっくりと理解しておき、
知識として持っている事で、
今後、お墓を建てる方や
現在、墓じまいや引っ越しを
検討する際に、役に立つのでは
ないかと思っています。

まず、なぜ、墓じまいや
お墓の引っ越しが
必要になるのかと言いますと、
理由は大きく分けて2つあります。
1つ目は、
「実家を離れてしまい、
仕事や家族の関係などで
他の地域に住んでいる為、
お墓参りが難しい」事です。

今住んでいる住まいから
お墓が遠いという事は
デメリットが多くあります。

お墓参りの回数も年に数回などと減り、
一回の墓参りに、飛行機や新幹線、
高速道路の大渋滞をくぐりに抜けて
やっとお墓にたどり着いてたと思ったら、
さらっと掃除を済ませ、
翌日仕事があれば、また渋滞の中
トンボ帰りをする。なんて
良く聞く話です。

お盆期間の交通渋滞などは、
よくテレビで中継される
ほど問題になっています。

そして、まだ若い年齢であればそれも
旅行気分できるかもしれませんが、
自分自身が高齢化してきたり、
家族もいれば、その予定の調整なども
難しくなってきます。

次に2つ目は、
「継承者」がいない問題です。
少子化問題はお墓にも影響します。
子供がおらず、後を継ぐものがいない
だけでなく、一人っ子同士の結婚を
した場合に、両家でお墓を建てる場合に
なった時などに、
検討する事になります。

生涯未婚率
(50歳時点で一度も結婚経験が
ない人の割合)も2015年にはすでに
男性では20%を超えて
日本人男性の約4人に1人は
一度も結婚経験がない状況
です。
(厚生労働省のホームページ
 50歳時の未婚割合の推移より)

そして、今後の生涯未婚率も
上昇していくと予測されており、
墓じまい、お墓の引っ越しに関しても、
今後、他人事ではいられないかも
しれません。

そこで、墓じまい・引っ越し
(以下 改葬(かいそう)と
 書きます。)
について、基本的な知識と
実際に相談してみて知った事や
私なりの見解も含めて
お示ししたいと思います。

まず、改葬をする事を決めましたら、
次に遺骨の次の行き先を検討します。

遠方で大変なのであれば、
自宅の周辺の霊園を探して
相談をしたり、
散骨(海や山に遺骨をまく)や
樹木葬
(墓石の代わりに樹木を用いたお墓)
などを選択します。

また、私の霊園では敷地内に、
永代供養墓と言われる共同のお墓があり、
一度、自分のお墓から遺骨を取り出して、
共同墓に入る事も選択できます。
(宗教宗派は不問、希望者は有料で
ネームプレートを共同墓に貼り付けて
もらう事も出来ます。)

遠い親戚・友人の方などは、プレートが
合った方がわかりやすいですね

そうやって検討をし、行先が決まったら
その移転先
(霊園、散骨などの事業者)から
「墓所使用承諾証」
(使う事を許可していますという証明)
を出してもらいます。

現在遺骨を埋葬している市町村の役所から
「改葬許可申請書」
(遺骨の引っ越しを許可しますということ)
を受け取って、必要事項を記入。
そしてその用紙に、現在の霊園から
印鑑をもらい、
「改葬許可申請書」と
「墓所使用承諾証」を
再度、役所に提出すると
「改葬許可証」がもらえます。
(結構、ややこしいのですが、
 引っ越し先から受け入れを
 許可されないと遺骨を
 取り出せないと覚えておく
 と良いと思います。)

あとは、お墓から遺骨を取り出す際の
儀式(閉眼式 魂抜きと呼ばれるそうです)
を行い、遺骨を取り出します。

そして、新しい遺骨の行き先に移し、
今ある墓石は、
解体・撤去
をしてもらい更地に戻します。

これが一連の流れですが、
結構な労力と費用がかかります。

新しい墓石を立てるなら
その場所の検討や打ち合わせ、
納骨の日程の調整なども行う
必要があり、
現在の霊園と次の霊園の距離が
離れていれば、それだけ作業も
増えます。

また費用も数百万程度かかってしまう
事もあり大がかりなことです。
・新しい霊園の永代使用料
・墓石の建墓の費用
・閉眼式、開眼式などの費用
・既存のお墓の撤去費用
・檀家になっていれば離檀料
など

また、費用だけでなく
特に重要なのが
「親戚の理解を得る」
事ではないでしょうか?

私が建てたお墓でさえ、
まだ建ててから10年程度ですが、
親戚や友人・知人など
沢山の方が毎年、
命日やお盆などに
お墓参りに来てくれています。
きっと、私以上に、私が建墓したお墓に
愛着を持って来てくれている

方もいると思います。

良く話合って、計画的に進め、
移してしまってから、
親戚間のトラブルの火種など
ならないようにしたいですね。

最後に、実際に相談してみて、
いろいろと聞いてみた中で、
知った事を読んで下さっている方と
共有したいので書いておきます。

永代使用料の返却はされない。

今ある墓石を次の霊園に持ち込む
 事は難しく、ほとんどの場合は、

 産業廃棄物になってしまう。
(遺骨の引っ越しは〇
 墓石の引っ越しは×との事)

・地震の影響も考え、最近では、 
 背の低い墓石が多く選ばれている。

・霊園の年間使用料は、一年払いの為、
 墓じまいのタイミングは時期を
 よく確認した方が良いとの事。
 (私の所は1月を過ぎると
  1年分発生してしまう)

・一度、遺骨を取り出したタイミングで、
 その一部をペンダントに入れたり、
 ミニ骨壺を購入して
 そばに置いておく方が多い。
 (私の知人もペンダントに遺骨を
 入れている人がいます。)

など、いろいろと疑問点を質問し、
教えていただきました。

先祖代々のお墓が、
自分の代で最後になるかもしれません。

その際も、少し知識を入れておけば、
慌てずに対応できるかと思います。

読んでいただいた感想や、
実際に墓じまいをしてみた時に
あった出来事なども
コメント欄に書いていただけると
嬉しいです。

今回は以上です
ではまた

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