82ページ目 今だから言える!老人ホーム通いはツラかった

あなたは将来、
「どこで誰と人生の最後を
終えるか」

想像したことはありますか?


・自宅で家族と一緒ですか?
・アパートで独りですか?
・病院で入院しているイメージですか?
・老人ホームのベッドの上ですか?


人生の最後なんて考えたくもない
という人も多いかと思いますが、

年齢も30~40を過ぎて、
人生の方向転換の可能性が
少なくなってくる時期
には

そのような事を、
なんとなく想像している人も
いるのではないでしょうか?


私の祖母は老人ホームに
入所し、その後の余生を
過ごしました。


「認知症」を患っていた祖母が
穏やかに過ごすには、
一軒家に独りで住み介護を
受けるよりも、施設にお世話に
なった方が良いと考えました。


そして、何かあってもすぐに
面会がしやすいようにと、
私の住んでいる自宅近くの
老人ホームへの入所を決めました。


最初のうちは、
手続きや必要な物の買い出し、
ケアマネさんとの打ち合わせなど
バタバタと忙しく毎日のように
私もホームに通っていました。


ただ、それが一段落してしまうと、
次第にホームへの訪問回数が減り、

用事がない時以外、全く
行かなくなってしまった
時期がありました。


周りの親戚や知人からも
「もっとおばあちゃんに
会いに行ってあげないと
可愛そうだ」


「お孫さんが頼りなんだから
待っているよ」


などと、沢山言われ、
まるで私は
「感情がないヒドい人」
ような扱いを受けました。


たくさん面会に行くと
本人は喜ぶと
よく言われているかと
思いますが、


私が幼い頃から知っている
おばあちゃんではない
変わり果てた姿を見に、

頻繁に「面会」に行くことは、
私にとってつらくて
仕方がなかったのです。


施設の中に居れば安全ですし、
食事、入浴など身の回りの事も
全てプロの方が行ってくれます。


でも、認知症はどんどんと
進行して 昔の面影は
徐々に薄れていきます。


本音とタテマエの
入り混じる気持ちの中で、

私は、認知症が進んで変わり果てた
祖母に会うたびに辛い気持ちが
大きくなり、それを
だれにも伝えられずに
今日まできました。


何も祖母が嫌いに
なってしまったのではありません。


介護をしたくないわけでもありません。


ただ、面会に行くたびに
虚しさが増し、
日々失われていく祖母の記憶を
簡単には受け入れる事が
できませんでした。


ある日、あなたの
パートナー・親・親戚・友人と
今までの想い出話が
一切できなくなると
想像する事ができますか?


それが現実に起こるのが
「認知症」

年月とともに少しずつ進行し、
現在では、完全に完治させる
特効薬はありません。


「認知症」の介護は
そういった
喪失を受け入れる事
大切なのかもしれません。


でも、介護する側も
辛い気持ちに嘘をつかないで、
可能であれば、少し距離を置く
時間を持っても良いのではないかと
思います。
(それが難しい方も居る事は
充分にわかりますが)


今思うと無理をせず、
自分を大切にする事が
一番だと痛感します。


祖母がなくなって年数が経ち、
やっとこういったブログの場ですが、
正直な気持ちが出せるようになって
ほっとしています。


認知症と言うと、

「早期発見」
「認知症予防」などに
目を向けられがちですが、


進行していく中で、
どう向き合うか、

介護者のストレスや
メンタルのバランス

取るのかなども
それ以上に重要なのかも
しれません。


キレイごとだけではなく、
リアルな現状を見つめ、
どう受け止めていくかを
考えるきっかけになればと
思います。


今回は以上です
ではまた



おまけ

私は、祖母との認知症のやり取り
のストレスややりきれない気持ちを
「日記」に書き続けました。

一日起きた事を吐き出し、
また次の日に進める良い
気分転換になりました。
後から見返す事も出来ますので、
是非オススメです。

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