92ページ目 財産を「1円も渡したくない」親戚はいますか?(相続廃除の話)

親戚の間で「相続」の話が出た時に、
少し知識がある人だったら、
自分にもらえる権利が
あるかないか、

そして、それはどのくらいの
割合かどうかまでわかります。


だから、面倒も見ないのに
財産をもらえてずるい
とか、

亡くなった後にひょっこり
訪れて、権利があるからと、
お金をむしり取っていく人
実際にいて、
(皆、我が家は大丈夫と思っている
 ようですが・・・)


「争族」に発展していくわけです。


特に、
親(被相続人)に
多額の財産があるし、
亡くなったらもらえるのだから、
安泰なんて思っている方や

残せる資産があり、
タイトルにも書きましたが、
「1円も渡したくない」(笑)
親戚がいるようでしたら、

今回の記事は是非読んでおいて
いただきたいなと思います。

今回は、「相続廃除」について
お話しをします。


通常相続は人が亡くなると、
法定相続人
(相続をする対象の人)が、
遺産分割協議を行って、

みんなが納得する事で
手続きが進んで行きます。


また、その相続する
財産の割合は、
「遺言」などを使って、
被相続人の希望通りに
変更する事も可能です。


ただし、相続には
遺留分(いりゅうぶんと読みます)
という遺言によっても
変更できない遺産の一定割合を
もらえる権利
があります。
(1円もあげないと遺言に
 書いてあっても、遺留分だけは
 通常請求する事が出来ます。)


しかし今回ご紹介する
「相続廃除」がなされてしまうと、
遺留分すらもらえず、全く相続する
権利が失われてしまいます。


でも、なんでそんな事するの?
と思われた方がいると思います。


この記事を読んでくれているような
善良な方にはいないと思いますが、
世の中にはいろいろな人がいます。


例えば、
・繰り返し暴力を行い
 重症の怪我を負った。
・劣悪な環境と知っていて生活をさせる。
・暴言を吐く
・不倫相手と駆け落ち
・犯罪行為+音信不通
・財産を勝手に自分の物にして返さない。
 (認知症の方や、判断能力が
  低下した場合に起きる事が
  あります。)
・借金をして、
 被相続人に返済を強要させる。
・日常的に精神的な虐待を与える。


などがあったらどうでしょうか?
そんな親族に自分の大切な財産を
いくら遺留分だけでも
渡したいでしょうか?


出来るならば、少しでも渡さずに、
その財産をお世話してくれた人に
渡したいなどの気持ちが
生まれてくるのが普通では
ないでしょうか?
(少なくとも私は
 そのように思います。)


上の例の中だと、
暴言・精神的虐待・

劣悪な環境での放置などは、
私も良く話を聞いた
事がありますし、

以前やっていた
介護関係の仕事の時にも
そういった話は頻繁に
耳に入っていました。
(直接利用者さんから
聞く事もありました。)


方法としては、
被相続人本人が
「家庭裁判所」に申し立て
するだけです。
(しかし被相続人以外は、
申し立てする事が
出来ませんので注意。)


必要な書類や手数料などは、
かかりますが、
特別難しいものなどは
ありませんのでご安心ください。


そして 「相続廃除」が実際に
決定すると、
その事実が該当する相続人の
『戸籍謄本』に記載されます。


そのため、金融機関がその者に
お金を振り込むなど手違いも
起こらなくなります。


制度は、あまり普及しておらず、
実際の申し立ての件数も
多くはないのですが、

今後は、このようなケースが
増えてくる可能性があります。


読んでいただいている方が
資産家で、あまり素行の悪い
親戚には喝を入れる
意味で、

このような話をするのも
効果があるかもしれませんね(笑)


ザックリですが、
これが「相続廃除」の
説明になります。


相続に関しての知識として、
安心材料の一つになるのでは
ないでしょうか?


今回は以上です。
ではまた

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